あたりまえの生活を実現する…そのわかりやすい指針として、「健康的な美肌をつくるための10の習慣」があります。

これはカリフォルニア大学のプレスロー博士が1970年代に提唱した「健康にいい7つの習慣」をベースにして+3つの習慣を足したものです。

自身も97歳まで生きたプレスロー博士は、20年間にわたって約7千人の住民を調査し、健康維持のために大切な7つの習慣を見つけたのです。

それは「喫煙をしない」「過度の飲酒をしない」「定期的にかなり激しい運動をする」「適正体重を保つ」「適正な睡眠をとる」「毎日朝食を食べる」「不必要な間食をしない」というものです。

別に特別なものはありませんね。

ベーシックで、あたりまえすぎると感じる人もいるかもしれません。

でも、プレスロー博士が発表した1970年代では、公衆衛生学界を揺るがすほど大変な発見だと騒がれました。

40年たった今、これがあたりまえだと感じられるのは普遍性をもっているからです。

そして、遠く離れたこの日本でも参考にすべきだと思います。

あたりまえの健康法・・・それだけ普遍的で、誰にも通ずるということです。

これにまさる健康習慣はありません。

1.たっぷり睡眠で肌の代謝・回復力を高める

今から半世紀以上前、1960年代の日本人の睡眠は曜日に関わらず、朝6時に起きて夜10時に寝る、8時間睡眠が平均的だったそうです。

2011年の厚生労働省の国民健康・栄養調査では、平均睡眠時間は男女とも「6時間以上7時間未満」が最も多いという結果でした。

そして、この平均睡眠時間は年を追うごとに減少する傾向にあります。

たしかに今は昔に比べて、一晩じゅう起きていたって、退屈も不便もせずに楽しく過ごすことができてしまいます。

しかし、その代わりにないがしろになっているのは「健康」なのです。

アトピー性皮膚炎の患者さんに「睡眠日記」をつけてもらったところ、ほとんどの人が宵っ張りの朝寝坊タイプでした。

もちろんかゆくて眠れない日もあると思いますが、そうでない日も夜型生活が習慣化しているという方がほとんどでした。

これは別にアトピーだから、ということではなく、それ以前に現代の若者の睡眠事情を反映したものと思われます。

深い眠りに就くと、成長ホルモンが分泌されて、肌の回復力が高まります。

しかし、睡眠が十分でないと、肌もバリア機能が落ち、ニキビやアトピー性皮膚炎も治りにくくなります。

また、規則正しく深い睡眠では成長ホルモンがさかんに分泌されますから、肌のハリや若々しさを維持する点からも、どんな優れたアンチエイジング化粧品よりも効果的です。

睡眠にまさる美容法はないのです。

灯台もと暗し、いちばん手近でできる健康法、美容法がおざなりになっているのが現代人の不幸かもしれません。

社会全体が宵っ張りになっている今の時代、夜スムーズに眠りに就くには、寝る時間であることをからだにわからせる工夫が必要です。

たとえば、寝る直前までパソコンやテレビを見ていたり、激しい運動をしたり、虚々と電気のついた部屋にいるのは、神経をたかぶらせて眠りに就きにくくさせます。

夜になったら、静かな音楽でも聞いてゆっくり過ごすとか、からだをリラックスさせるストレッチやぬるめのお風に入るなど「入眠習慣」をつくることが大切です。

2.朝食をしっかり食べる

できるだけ朝食を食べる習慣をつけましょう。

朝食は一日の活力源となりますから、食欲がなくて朝食が食べられないという人の多くは、夜遅くに間食をしていたり、夕食が遅く、しかも食べすぎています。

お腹いっぱいのまま眠りに就くと、寝ている間も消化器官はずっとはたらかねばなりません。

それによって、眠りは浅くなり、起きたとき、頭も胃袋もスッキリしない状態になります。

朝は、バナナやパン、うどんなどすばやく精質に変わりやすい食事がよいとされますが、それにプラスして、卵や納豆、魚などのたんぱく質もとりましょう。

たんぱく質は睡眠時に下がった体温を上昇させるはたらきがあります。

また、たんぱく質は糖質よりゆるやかに吸収されますから、午前中にお腹が空いて集中力が途切れるということが防げます。

3.適度な運動で全身の血行をうながす

適度な運動は、血行を改詳し、基礎代謝を増やします。

代謝のいい肌をつくるには、栄養や老廃物、水分を運んでくれる血液の流れがいいことが大切な条件です。

日常的に運動をする習慣がある人は血色もよく、それだけで肌がいきいきして見えます。

また、からだを動かすことは、ストレスを解消して心をリラックスさせるのに非常に効果の高い行為です。

じんましん、アトピー性皮膚炎などかゆみのある皮膚トラブルがあるときは、運動で血行がよくなることでかゆみが増すことがあるので、症状に応じて運動の量や内容を加減しましょう。

4.紫外線ケアで肌老化の最大原因を防ぐ

肌の老化を防ぐ最高の手立てが「紫外線ケア」です。

リッチな美谷液か、サンスクリーンか…ウェルエイジングのためにどちらかを選べといわれたら断然、サンスクリーンです。

日焼けを防ぐことは確実に皮膚の老化を防いでくれるのです。

春夏といわずに、年間を通じて、紫外線ケアを習慣化していきましょう。

5.入浴して心身をリラックスさせる

入浴は肌の汚れを落とすだけでなく、一日の心身の疲れをほぐす効果があります

しかも、お湯の温度によって自律神経の調整もできます。

42℃以上の熱めのお湯は、交感神経を刺激し、心身を活動的にするはたらきがあります。

39℃程度のぬるめのお湯は副交感神経を優位にし、心身を落ち着かせます。

夜寝る前などは、ぬるめのお湯に入ると、仕事などで緊張していた神経がゆるまり、副交感神経が優位になってぐっすりと眠れます。

また入浴は肌をすっきり保つうえでも欠かせません。

毎日お風呂に入る人は、人るたびに石鹸やボディタオルを使ってからだを洗う必要はありません。

からだの汚れは皮脂の上に付着します。

皮脂はお湯で落ちますから、それといっしょに流れていきます。

石鹸を使って洗うのは3日に1回ぐらいのペースで十分だと思います。

からだの皮膚も、洗いすぎ・こすりすぎ・保湿しすぎの3すぎはよくありません。

6.適度な洗顔で、快適な肌にみちびく

洗顔料を使ってしっかり洗うのは夜だけ。

朝は、さっと水かお湯で流す程度で十分です。

洗いすぎは、肌を荒らします。

皮膚にトラブルがあるときや、乾燥が気になるときは、むしろ洗わなくてもいいぐらいです。

皮膚にとって「洗う」という行為は「負担」でもあります。

美肌ケアのために「洗わない」という選択肢も入れておきましょう。

7.適度な保湿ケアで肌バリアを高める

「洗ったら、保湿」これが基本原則です。

水で洗うだけだったり、基礎化粧品の刺激が気になるときは、保湿なしでもOKです。

肌にはもともとみずからうるおう機能がありますから、そのサポートをする程度のケアで十分です。

適度にうるおった肌は、それだけで機能が向上し、代謝がスムーズになります。

8.適正体重を維持し、からだのバランスを整える

糖尿病や高脂血症、動脈硬化などの生活習慣病はかならずしも太った人だけのものではありませんが、肥満気味の人は、栄養のとりすぎや運動不足の人が多く、やはり生活習慣病を呼び込みやすい予備軍といえます。

また、太った人がなりやすい皮膚の病気もあります。

仮性型黒色表皮腫といって、わきの下やもものつけ根などに色素沈着を起こす病気です。

やせすぎも同様に、皮膚が乾燥したり、多毛になるなどの変調をきたすことがあります。

太りすぎもやせすぎも、ともにからだの活動性を落とし、心肺機能への負担や膝の故障などのトラブルが発生しやすくなります。

9.お酒の飲みすぎで内臓に負担をかけない

お酒の飲みすぎは、確実に内臓を疲弊させます。

アルコールやアセトアルデヒドによって胃の粘膜が荒れ、肝臓に大きな負担をかけることはもちろん、食道や心血管系、小腸大腸、脳などあらゆる器官に悪影響をおよぼすことがわかっています。

女性は男性よりもアルコールによる悪影響を受けやすいので、お酒の盆は少ないに越したことはありません。

めやすとしては1日平均1ドリンク以下(ワインならグラス1杯、ビールなら250mℓ)と覚えておきましょう。

また、お酒は一時的に血行をよくすることから、じんましん、アトピー性皮膚炎などかゆみのある皮膚トラブルがあるときは、かゆみが増します。

一方お酒はリラックス効果もありますから、たまに飲むぶんにはいいと思います。

ただし、からだや皮膚の調子がよくないときは控えたほうがベター。

過度の飲酒はつねに控えねばなりません。

10.老化も早める喫煙はしない

「スモーカーフェイス」という症状があります。

長年、煙草を吸ってきた人は、シワが多くなり、顔色もどす黒くなるなど、一目見てすぐわかるような肌の質感になっていることをいいます。

煙草のけむりを吸い込むと、有害成分が含まれたけむりは肺に入り、血液にのって全身にとどけられます。

その有害成分を除去しようと、からだの免疫機能がはたらき、大誌の活性酸素が産出されます。

その活性酸素は細胞を傷つけて老化を進め、場合によってはがんの原因ともなることがあります。

健康法やからだにいい食べ物、悪い食べ物にはつねに賛否両論がつきまといますが、こと煙草に関してはほぼ100%からだに悪いと認められています。

動脈硬化、肺疾患、心疾患、がんなどにかかりやすくなることは周知のことです。

煙草は百害あって一利なし。

煙草は確実に肌の老化を進めます。